読書会(2018年度・後期)

「政治と理論研究会」2018年度後期の読書会を、以下の日程で開催します。時間はいずれも19時~20時半、会場は法政大学市ヶ谷キャンパスの大学院棟を予定しています。

参加をご希望する方は、松尾(kihamu[at]gmail.com)までご連絡ください。

このページは随時更新していきます。まだ文献が確定していない日は、これから参加者と相談して決めます。決まった予定や開催記録などを書き加えていきますので、ご関心の向きは適宜ご確認頂ければと思います。

(2018年9月23日、記事投稿。10月12日、情報更新。10月18日、情報更新。10月23日、情報更新。11月8日、情報更新。11月21日、情報更新。11月29日、情報更新)

日本生命財団・環境問題研究助成

このたび、日本生命財団の環境問題研究助成を頂けることになりました(リンク先「2018年度若手研究・奨励研究助成」の助成No. 19)。

研究課題は「福島第一原発事故後の指定廃棄物処理をめぐる比較政策過程分析」というもので、2018年10月から2019年9月の1年間が研究期間となります。

実践的意義を持った研究成果を出すことができるよう、精進したいと思いますので、ご注目・ご協力を頂ければ幸いです。

「新しい政治学」の構想

ご紹介が遅くなりましたが、著者の酒井大輔さんより、次のご論文をご恵贈頂きました。誠にありがとうございます。

酒井さんが継続して取り組んでおられる日本政治学史研究(本稿では、科学史研究の一分野としての政治学史研究との位置づけが与えられています)の一環として、大嶽秀夫氏の長期にわたる研究業績全体から、その「政治学像の独自性」(140)を明らかにする内容になっています。

描き出されているような、「狭くなりすぎるな」(142)、「マクロな体制認識という先行世代の問題意識を引き継ぎつつ、分析手法を緻密化・精密化させる、ある種の緊張関係に立つ」(151)といった大嶽氏の研究姿勢は、政治学徒の端くれとして非常に印象深いものです。

また、こうした研究姿勢を支える大嶽氏の問題意識として、いまや「政治と社会は分離され、各領域に固有の価値配分が行われる」(145)のであるから、「大企業やジェンダー秩序などの社会ユニットを分析対象に取り入れることで、体制の権力構造をトータルに明らかにする」(149)ことが要請されるとの把握が提示されている点には、大いに納得させられました。

私自身も、大嶽氏の言う意味での「ポスト・モダンの政治学」(150)に近い関心から企業内政治などの研究を進めておりますので、先行研究としての理解を深める上でも参考にさせて頂けそうです。

著者は多角的な手法で政治学史研究を進めているとうかがっておりますので、今後のご研究も楽しみにしたいと思います。